暗夜行路~とある30男の婚活の記録と考察

志賀直哉の名作をタイトルに借用している通り文学好きの30男の婚活についての記録と考察

二種類の面倒くさい女~印象に残った女3~

「日本酒も飲むんですか?」と俺。
「そうですね、休みの前の日に父と飲むときは日本酒多いですよ、熱燗だったり」

と女1。正直、容姿は中の下から下の上ってところ。30半ばというかアラフォー、第一印象はおかしくもないけど、時々ブスだなー、と思いつつ、いやでも可愛いか、と思う、というところ。客観的にも中の下か下の中上と思う。

「実は私けっこうこじらせてて、友達ともよく話すんですけど恋愛でうまくいかなくて、共依存?っていうんですか、相手にハマり過ぎちゃうところとかあって、でですね」
中の下から中の上か、30半ばなのは同じ。地方出身で親と飲んだりしないが、友達と旅行に行ったりすることもあるらしい。

前者を1,後者を2として、どっちも面倒くさい。けどおのおの検討。

別に成年した女が父親と酒飲み行くのはいい。そんなの勝手だ。でも、そこを見せる時点でNG。じゃあ、「ときどき母とお酒飲みに行く」という男がいてどうか? 要は恋人の代替という面があると。
なので、きっと彼女は「父親を超える男、もしくは同等の男」を求めることになると。

次。友達と「旅行」に行く女。これももちろん自由だ。けど、これはこれで毒がある。
同じく未婚で、不遇を慰め合う友達がいて、「慰める」というのは現状追認という面があるが、どうだろう。無理に男なんかに、となるか。いやそこはその友人関係しだいではあるが、駄目な自分(相手)を認め合う関係も多いだろう。

まあ、強固な人間関係ーー1.父親、2.同性の友達ということだが、たまたま同時期に経験して、自分の番号は1のほうが面倒だった。ブサのくせに男に強気なのはそういうことか、と思ったが、まあそれは単純に俺の何らかのポイントが向こうが気に入らなかった、ということかもしれない。
ただ、相手がブサで性格気に入らないにしろ態度ですぐ示すというのは幼い。そういう意味で父親と仲の良い女、もっと言えばファザコンはパス。

「友達という毒」についてはもう少し検討がいるかもしれない。
文学に絡めるなら、マルキドサドの「悪徳の栄え」も友情というか仲間を求めるような部分が話の筋としてあるが、まあそれは悪事を行う感覚を共有できる相手が欲しいということで、まあ危険だ。
ここで言う「悪事」は殺人を当然含むものだが、「男を値踏みする」というレベルであっても、友情の罠というのは大きい。値踏みする自分が肯定されてしまうのだ。
ただ、言って同性の他人なので限界はあるかなとも思う。

たぶん一番やっかいなのは「母親という阻害要因」なのだろう。自他の区別が曖昧というと言い過ぎか、いずれにしろ、父娘の密着や友達との同化というのはまだまだ甘い。母娘の未分化こそ、男にとって婚活最大の難問かとも思う。