暗夜行路~とある30男の婚活の記録と考察

志賀直哉の名作をタイトルに借用している通り文学好きの30男の婚活についての記録と考察

ここでしか探せないと言う女~印象に残った女2~

「わたし、飲みに行ったり遊びに行く友達は多いんですよ。ただ、最近まわりに既婚の人が増えてきたのもあって、それに男の人ってわたしと同年代でも全然結婚願望ない人もいるじゃないですか? あと会社の人と恋愛って嫌じゃないですか? 別れたときに気まずくなったり、だから、もうこういうとこで探すしかないんですよ」
興奮気味に女はまくし立ててくる。そうなんですね~、と他人ごとのように答えるのはパーティー会場
で会うのがもう二回目で、無いなと思っている相手だからだ。
「またお会いしましたね、よく来るんですか?」
というこっちの言葉に挑発する意図はなかったのだが、地雷を踏んでしまったようだ。

モテないわけではない、会社で恋愛はこれこれの理由で嫌、というところの実情がどうかは知らない。心理学用語で言う防衛規制のようにも聞こえる。
ただ、この人は30半ばで年相応か少し老け顔で、昔は童顔ぎみで可愛らしい感じだったかなとも思った。

飲み友達みたいなのが多いのはそうなのだろう。「イケてるグループ」の一員としてやってきて、異性関係でも色々経験があり、「モテる」という意識できた、と。まあ、数分話した程度なのでわからないが、話が面白いとか何か社交的な特技があるのだろう。人怖じしないとか。

社交的で人怖じしない、というだけでも女であれば若いうちはモテる。若いうちは防衛的な女性も多いが、例えば「合コンやる?」というので躊躇するか即答でオッケーするか、といったところで性格の違いが出る。男としては、ノリがいい女のほうが話しやすいし、何より出会いの場にいることがモテる秘訣だ。

彼女の場合、いや、婚活では割と見かけるのだが、並以上の容姿で初対面の相手とも感じよく話せるが、どこか疲れが見える女性、過去モテてきた=チヤホヤされてきた女性で、衰えが出てきて婚活するもイマイチ、というパターンなのだろう。
なまじ「イケてるグループ」にいたからか、恋人ではなく友人関係であっても異性との交流は多く目が肥えているため、「婚活男」では物足りないと。

付け加えると、女の場合は性格がクソでも容姿さえ良ければ男は寄ってくる。それでチヤホヤされてきたまま容姿が衰えてきたときに、中身は「女の子」「お姫様」のままで、「大人の女性」といった落ち着きを持たない逆名探偵コナンー「見た目は大人、中身は子供」というのもあるんじゃないかと思う。あとは癖が強いとか、こだわりが強いとか。
※お前はどうなのかというとそこは棚上げ。

まとめ

婚活は「余り物」の集まりというのは言われる。そこでは、恋愛経験ゼロのアラサー処女童貞は当然のようにいる。少しくらい恋愛経験のある非モテも多い、自分はこっちかな。
ただ、女性の場合は「昔はモテた」的な恋愛経験豊富な女(2人以上と交際)というのもわりといる。そして、彼女たちはどこか不機嫌で、疲れた印象がある。
「ここでしか探せないんですよ」
とパーティーで二度話した彼女は言ったが、つまりは「恋愛市場」では相手が見つからないということだろう。
言い訳を続けるのではなく、「自分はモテない(モテなくなった)」という現実、言い換えれば、自己評価と他者評価のギャップを認識しなければ、なかなか結果は出ないんじゃないかなとも思うが、そうは言っても人間関係は器用という長所がある以上、案外すんなり相手を見つけたりするのかもしれない。